行事と伝説– category –
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暮らしに密着した夏のお祭りの起源と伝承
穏やかな春が過ぎて、梅雨が明ける頃、夏から秋にかけての大きなお祭りが各地で催されます。京都の祇園祭などはその代表例ですが、日本の夏は昔から疫病が流行ったり、天災などの自然災害に見舞われたりと何かと災いの多い季節。 だから神に祈る鎮守の意味... -
厄年と日本の神々
人生の善し悪しを左右する縁起の話をする上で欠かせないのが「厄年」の存在です。人間生きていくなかで、ずっと全力疾走はできません。時々休憩を入れて体調を整えないと、大きな事故に繋がりかねません。それを人生の節目とし、厄年というものが考えられ... -
身近な神様と願掛けの作法
人は何かの節目に立つとき、最後は神頼みとばかりに願掛けをおこないます。近所の神社へお百度参りをしたり、ダルマや招き猫を側に置いて、来たるべき福を待ち望んだり、絵馬に願いを書いて境内に祀ったり、つねに神様と共にあると考える日本人ならではの... -
通夜の準備と北枕の意味
臨終を迎えて末期の水のあと、死者の遺体を清めて通夜の準備を行ないます。現在では、このあたりの作業を葬儀社に行なってもらうことが多いので遺族が遺体を触ることはありません。 遺体は、丁寧にぬるま湯で体を洗う「湯潅(ゆかん)」を行なったのちに、... -
端午の節句の由来は女性の休養日だった
男の子の節句であるこどもの日は、いつ頃から設定されたかご存じでしょうか?実は江戸時代にはすでに五月五日は、男の子を祝福する日として認知されていました。三月三日に女の子、五月五日には男の子の『無事な成長を祝う』のが本来の意味です。しかし現... -
お花見の由来。桜と日本人の深い関わりを知る。
梅の開花時期が過ぎて、桜が開花しはじめると、楽しい気分になる日本人は多い。5分咲きにもなると、あちこちの桜の名所でお花見がさかんに行なわれます。 暖かくなりはじめた時期に、野外にあつまってすわり、身近な仲間と宴会をひらくのは楽しいものです... -
とおりゃんせの歌詞は怖い?
「とおりゃんせ」童謡の「とおりゃんせ」という歌をご存知ですか?そう、あの「とおりゃんせ」です。小さい頃、何気なく口ずさんでいたと思います。 歌詞『通りゃんせ』 通りゃんせ 通りゃんせ ここはどこの 細道じゃ 天神さまの 細道じゃ ちっと... -
厄年は、一生に三度の厄介な年
順風満帆の人生を送ってきた人が、厄年に大病を患ったとか、事故に遭ったとか、不幸に見舞われたといった話をよく聞きます。昔から厄年を危険な年、用心して過ごすべき年と考える人が多いので、厄払いにと神社やお寺でお祓いをしてもらう人が後を絶たない... -
氏神様と鎮守の神々との違い
いまも昔も、人間は困ったことや追い詰められた状態になると、神に助けを求めます。とくに地縁や血縁が大事にされた時代は、一番身近にいるその土地の神様に願いを託しました。それが氏神であり、鎮守の神でした。 氏神信仰の変遷 氏神は、その地域の豪族... -
天狗伝説と山の宗教
高慢で威張っている人を『天狗』といいますが、妖怪の『天狗』もいます。『天狗』には、大天狗、小天狗がいることをご存じでしょうか? 大天狗はそ山伏に似た姿で、鼻が高く翼があります。小天狗は、鳥に似て、別名「木の葉天狗」と呼ばれます。 天狗は、... -
お盆と孟蘭盆会の行事は日本独特のもの
7月15日を中心とした祖先供養の時期をお盆といい、現在では旧暦の7月に行う地域と新暦の8月に行う地域があります。今ではすっかり8月15日頃というのが定着し、「お盆=夏休み」ということもあり、本来のお盆の意味が薄れてしまっています。このままでは、... -
幽霊とたたり、恐ろしい死霊や生霊の真実とは?
俗に人は死後、幽霊になって現世を彷徨うといいます。幽霊とは、死後の霊魂のことをいい、色もなく形もないものであり、見ることも探ることもできない存在。「幽」とは、「見てはいけないもの」「見えないもの」を意味する漢字です。 古代から死後の霊魂は... -
山鉾と祇園祭
祇園祭の山鉾には、正式には山と鉾の二通りがある。『鉾』は大型で、屋根の上に鉾柱を高く建て、車で曳きます。鉾柱には榊の枝を結びつけます。中に稚児、囃子方や音頭方が乗っています。 『山』は小型で、昔は人がかついでいました。松を建て、中に人は乗... -
夏祭りの起源となった祇園祭(京都市八坂神社)
全国で行なわれている御輿の渡御も、山車の巡行も、祭り囃子もすべては祇園祭から始まったことです。 7月17日(前祭)と24日(後祭)が中心で、一日の「吉府入り」に始まり、31日の「疫神社夏越の蕨い」まで、連日様々な神事・行事がくり広げられ、京都の7...