日本のお祭りの起源と伝統行事

日本のお祭りの起源と伝統行事

迫力のあるお神輿やたくさんの屋台が並び、人が賑わうお祭りはとても楽しいものです。子供も大人もみんなが笑顔になります。でも祭りの主役は「神様」であることを忘れてはいけません。

昔から日本人は祭りの時に、神様にできるだけ楽しんでいただけるように、その楽しみが少しでも長く続くように、ありとあらゆる手段を尽くしてきました。

特に神社の祭りでは、歌舞音曲、演劇、競技など趣向を凝らした様々な催しがくり広げられます。
酒宴のお慰みに神様に催し物を披露し、人々もそれを楽しみ、神様も同じように悦ばれて杯を重ねているに違いない、と想像したのです。

目次

神仏を奉る日本のお祭りとは

日本には多種多様なお祭りがあり、地域や宗教、文化によって様々な形態をとっています。一般的には、お祭りは神社や仏教寺院などの宗教行事や、その地域の歴史や伝統、風習を祝う文化行事として行われています。

神仏との関係については、お祭りによって異なります。神社で行われるお祭りは、神道の儀式として神様を祀り、地域の安全や豊作などを願い、祈願することが主な目的となります。一方、仏教寺院で行われるお祭りは、仏教の教えに基づいて、供養や自分や家族の健康などを願うことが目的となります。

また、神社や寺院以外でも、地域の歴史や伝統を祝うお祭りがあります。たとえば、お城の築城や戦いを祝うお祭りや、農作物の収穫を祝うお祭りなどがあります。これらのお祭りには、地域の人々が集まり、お祭りを通じて地域の結束を強めたり、伝統や文化を継承することが目的となります。

総じて言えることは、日本のお祭りは、神仏信仰や地域の文化や風習を表現する重要な行事であり、地域の人々にとって大切なイベントの一つです。

伝統的な日本のお祭りを楽しみ方

屋台や露店の食べ物を楽しむ
お祭りには、多くの屋台や露店が出店しています。そこでは、地元の特産品やグルメが販売されていることが多く、新しい味を発見することもできます。

神輿や山車の練り歩きを見る
神社や寺院から出発した神輿や山車が、地域を練り歩く様子を見るのも、お祭りの楽しみ方の一つです。

祭典や儀式を見学する
神社や寺院で行われる祭典や儀式を見学することも、お祭りを楽しむ方法の一つです。神職や僧侶の説明を聞きながら、日本の宗教文化に触れることができます。

芸能や舞踊を鑑賞する
お祭りでは、地元の芸能や舞踊が披露されることもあります。太鼓や笛、舞や獅子舞など、様々な伝統的な芸能を見学することができます。

着物を着て参加する
お祭りには、多くの人が着物を着て参加しています。最近ではあまり着る機会がなくなってきただけに、着物を着てお祭りに参加することで、日本の伝統的な文化に触れることができます。

以上のように、伝統的な日本のお祭りには、様々な楽しみ方があります。地域の文化や風習に触れながら、楽しい時間を過ごすことができます。

日本のお祭りの起源

お祭りという神事がはじまったきっかけは、人類が宗教的信仰を持ち、神々や自然現象に畏敬の念を抱いたことにあります。古代から中世にかけて、日本においても、人々は神社や寺院での祭祀を通じて、神々や仏様に感謝し、加護を求めました。

古代日本では、農耕が盛んであり、稲作に必要な水や豊作を祈る祭りが行われていました。また、狩猟や漁業などの自然資源を生かすための祭りもありました。これらの祭りは、神々や自然を畏敬し、感謝することで、豊かな収穫や安全な狩猟・漁業を願うものでした。

また、中世から近世にかけて、武家社会が形成されると、武家たちは自分たちの守護神を祀る祭りを行い、その神の加護を求めるようになりました。これらの祭りは、武家たちが結束する場となり、武士道の精神や武芸の競技も行われました。

このように、お祭りがはじまったきっかけは、古代から中世にかけて、人々が神々や自然を畏敬し、感謝することで、自然災害や疫病などから身を守り、幸せな生活を送るために必要だとされたからです。

お祭りの語源は

「祭」という漢字は、左側に「月」、右側に「又」が組み合わされ、その下に「示」という形で構成されています。

まず、「月」の部分については、祭りが行われる日が、旧暦の太陰暦に基づいて決まっていたことが関係しています。太陰暦では、1か月の始まりを新月としており、そのため「月」が使われたという説があります。また、月は光を放っていることから、祭りが行われる場所に灯篭や提灯を飾るなど、明るく華やかな雰囲気をつくるためにも、この字が選ばれたという説もあります。

次に、「又」の部分については、「手を合わせる」という意味があることから、この漢字が選ばれたという説が一般的です。また、「又」は二つの手が合わさった形をしているため、人々が手を取り合って祭りや儀式に参加する様子を表すこともできるとされています。

そして「示」の部分については、祭りや儀式において、信仰心や敬意を表す行為が行われることが多いため、この漢字が用いられたという説があります。また、「示」は手で何かを示すという意味もあり、神や先祖を祀る場合には、手を合わせて礼拝する様子を表すこともできるため、この字が使われたという説もあります。

平安時代の民衆にとって、「遊び」とは祭りの饗宴のこと

能や歌舞伎など日本の伝統芸能は、祭りを原点にして発達してきました。

そして沖縄には、今でも古い祭り形が残っています。
沖縄では、神様の演じる呪術的な歌舞を「神遊び」といいます。
その内容は、神懸かりになった人が神様として舞台を振る舞うというもの。

「神遊び」というのは一般的には神楽を意味します。
夜神楽という言葉が示すように、神楽は本来、夜つまり宵宮に行なわれるもので、人間の魂を活性化するための鎮魂の儀式。

そして神楽の語源は神座といわれます。
演者が神様の依り坐(神の依り代となる人)となり、神様の仮面と装束を身につけた演者は、神様の化身となり、人が変わったように尋常ではない所作をするようになります。
この時、演者に神様が懸かっているとされ、演者は神様そのものと見なされ、演者が歌う寿詞(祈願の言葉)は、神様からの託宣とされます。

神楽のルーツは古事記、日本書紀にある「天の岩戸神話」

天の岩戸の前で天宇受売命(あまのうずめ)が踊ったという神話を神楽・芸能の起源であるとする説は有名です。

天照大神が弟の素尭鴫尊の乱暴を憤り、天の岩戸に隠れてしまった時、神々が天照大神様の出現を願って岩戸の前で祭りを行なった。
この時、天細女命が天の岩戸の前で神懸かりとなって、胸も陰部も露わになる勢いで踊り狂い、それがあまりにもおかしいので神々がどっと笑った。
その賑々しい様子が気になって、天照大様も遂にお出ましになったというもの。

この神話は、宮中に伝わる鎮魂祭の御神楽の起源ともなっています。
鎮魂祭とは、毎年二月に行なわれる宮中祭事で、神霊の威力を注入することで、衰えた天皇の魂に活力を与えようとする儀式のこと。

また民間の神楽でも神話が演じられることが多い。
神様がこの地に出現した時にされた通りのこと、あるいはヤマタノオロチ神話のように神様が悪霊を退治した時のことなどを再現することで、神様を讃え感謝の意を捧げ、またその時に授かった恩恵を再び得ようとしたのです。

地方伝わる神話の神秘性

神社の神楽だけでなく、日本の祭りにはしばしば神様が登場します。
お面をつけたり、笠をかぶったりして顔をかくし、蓑などをまとい、尋常ではない扮装をした人が神様に扮し、神様として振る舞うのです。

例えば、正月に「お正月さま」「歳神さま」に扮した人が家々を訪ね歩く男鹿半島(秋田県)のナマハゲや、奥三河(愛知県)の花祭りに登場する鬼も、実は神様。

農村では春、田遊びという豊作祈願の祭りが行なわれます。
田の土おこしから、代かき、苗代づくり、田植えと、一連の稲作りの物まねを演じるのです。

物事を始める前に、自分たちが願うことを言葉や仕草にすると、表現した通りのことが実現する、と考えられました。だから自分たちの理想とする稲作りの様子を、田の神様に見ていただくことで、「なるほど皆の者はこういうことを願っているのか」と理解してもらおうとしたのです。

それから翁と媼、オカメとヒョットコなど一組の男女が登場し仮面劇を演じる所も多い。翁は田の神様の化身であり、媼はその巫女とされています。
内容は田の耕作の物まねの合間に、男女の交わり、妊娠、出産がユーモラスに演じられる。田の神様や穀霊に活力を与え、その気になってもらおうというわけです。この儀式の起源は大和朝廷の国見の儀式がはじまります。

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