風習としきたり– category –
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手紙を書くときの心得 武家の文書と現代の手紙
今は手紙というより、メールという方が馴染みやすくなりました。でも綺麗な書体で印刷された手紙は、どことなく無機質な印象があります。だから逆に手書きの手紙が、尊ばれている傾向になっています。手書きの手紙には、字の上手い下手はあっても、パソコ... -
引っ越しそばは、ご近所の絆を深める共食の思想がはじまりだった
今、「引越しそば」の風習を知っている人はどれぐらいいるだろう。年越しそばと勘違いされそうですが、少し前までは新たにお付き合いがはじまる近隣の人びとに、そばを届ける風習がありました。現代では、引っ越しをした時には、タオルやお菓子などを挨拶... -
正式な贈り物につける「のし」の正体は「アワビ」だった!
日本人の贈り物のマナーとして知ってほしい。正式な贈り物には、水引とともに熨斗(のし)をつける習慣があります。こののしは、紅白の紙に「尉斗鞄(のしあわび)」という薄く伸ばして切ったアワビを包んだもの。そう聞いても「あれ?そんなものがついて... -
日本の心〜作法の伝道師 瀧澤先生の想い
日本は島国の小さな国です。小さな島国ですが、季節が四つに分けられ、四季それぞれの豊かな自然を持つ風土があります。隣国の朝鮮半島や中国から多くの人、物資、文化を受け入れて自国の文化を創ってきました。 【日本流コミュニケーションの原点】 日本... -
挨拶は作法の原点。現代のビジネスマナーも日本人として恥ずかしくない作法を知ることから始まった
人間関係は挨拶で始まり、挨拶で終わると言っても過言ではありません。 挨拶は、もともと仏教用語で、禅宗用語でした。僧たちが質問をしあうことで、お互いの悟りの深さを測る行為。そこから、お互いの心を押して開くという意味になり、庶民にも広がり、会... -
お彼岸と祖霊信仰の風習
春分の日は昼夜の長さが同じになります。この日には、お墓参りなど仏事を行う人が多い。古来から日本人には「祖先を敬う」という風習が根強くありました。そこに仏教思想が加わって、現在のようなカタチになりました。 【仏教伝来以前の古代日本から続いて... -
女の恨み、妬み、嫉み…情感を転移させて浄化する雛人形。人形の扱いを誤ると恨みで呪われるかも?
3月3日は、女の子の節句として人形を飾る風習がある「雛祭り」です。近頃は、「出したり仕舞ったりするのが面倒」だとか少子化の影響で、雛人形を飾る家庭が減ってきているそうです。 単に「季節の飾り物」という認識しか無ければ、そうなってしまうのもし... -
春分の日と秋分の日の意味と由来
私たち日本人は、季節感をとても重視しながら暮らしています。特に春夏秋冬の季節の変わり目を大切な節目として考え、心身ともに健康な状態で次の季節に移行できるようにしています。 中でも一番気にするのは、寒い冬から待ち遠しい春になる春分の日と、冬... -
三月三日「ひな祭り」、別名「上巳の節供」の秘話
三月三日の「ひな祭り」は「上巳の節供」ともいわれています。五節供の一つです。 女の子の節供と決められたのは、江戸時代。それよりずっと昔は女の子だけでなく、男の子もいえ、大人も参加していたのです。 源氏物語にも「曲水の宴」として出てきます。 ... -
自然の呼吸に合わせて旧暦で生きると心身の体内リズムが地球と同化する
年末や、新生活のはじまる前の3月には、新しい手帳を購入したり、カレンダーを新調したりする習慣が誰しもあると思います。 毎日、何を見てもどこを見ても、「今日は何日なのか」という暦を常に意識しながら私たちは暮らしています。暦が無ければ現代の生... -
水引の結び目には、贈る人の魂が込められている神聖なしるしという意味がある
お祝儀を贈る際に使う袋や、贈り物を包む際には水引がつけられていることを誰もが知っていると思います。色も紅白なので、何となくそれがおめでたい時に使う「しるし」的なものなのだろうという認識ぐらいはあります。 簡易的なものでは、水引が印刷された... -
無意味な喧嘩を防ぐための日本人の知恵が正座を生み出した
私は正座が苦手です。日本での暮らしも昔のように畳の上に座る生活から、椅子に座っている時間の方が長くなりました。そのため正座をする機会が少なくなり、改まった席なので正座をするとすぐに足がしびれてしまいます。 しかしこの正座と言う姿勢は、とて... -
お辞儀は相手に敬意をあらわすかたち
普段相手に言い表す時は最初に頭を下げるのが日本人です。これは幼い頃から周りの大人達や親から躾けられて身に付いた大切な習慣です。最初はなぜ頭を下げるのかわからなかったけれども、周りの大人達がお互いに頭を下げて挨拶するのを見て、私たちは自然...