伝統と地方文化– category –
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お中元はお盆の時のお供え物だった?
年に2回百貨店や通販サイトが賑わう時期といえば、お中元とお歳暮です。 お中元とお歳暮は、親戚や日頃お世話になっている人に対して、贈り物をする習慣です。この時期が近くなると、百貨店などで商品を予約して、相手先に配送されます。 現在では毎年、お... -
初夏の山開きは神様に入山のお許しをもらうための神事
新緑が鮮やかになり、山々が最高潮に美しくなる頃、各地で山開きの行事が行われます。山開きというのは、山の神様に山に入ることを告げて、シーズン中の安全を祈願する神事でもあります。 【富士山の山開き】 日本一の山であり世界遺産登録もされている富... -
江戸時代の教本に見る庶民のユニークな学習内容
江戸時代の学校と言えば「寺子屋」。寺子屋で使用されていた教科書のことを「往来物」といいます。もとは手紙の行き来で読み書きを学んでいたことから、こう名付けられたそうです。 往来物の起源は平安時代までさかのぼります。日経新聞に往来物を収集・研... -
減少する日本人家庭の季節の伝統行事
日本人には、各家庭で行われる季節の節句に合わせた「伝統行事」が伝承されてきました。家族もそれを楽しみして、みんなで一緒に飾り付けたり、準備から仕舞いまで楽しんだものです。しかし、最近行われた調査では、商業ベースでPRされるような行事以外は... -
稲は日本人の食生活に革命をもたらした偉大なる輸入品
現在では日本人の主食と言えば<米>であり、稲作が代表的な農作物です。でも<稲>は、最初から日本の大地に自生していたわけではありません。 そもそもの<稲>の起源は、今から7000年前の中国大陸にある長江下流域だという。びっくりするぐらい大昔です... -
好きな日本酒の見つけ方。たしなむために最適な日本酒の入門方法
日本酒造りの最盛期である冬がまもなく終わる3月。まもなく酒屋の店頭に、できたての新酒が並ぶ時期になりました。すっきりとした淡麗系や、ほんのり米の甘みを感じるものなど、全国の酒蔵で魅力的なお酒が造られて販売されています。 最近は発泡タイプが... -
アメリカ人を魅了する売茶翁の禅の生き方
最近、アメリカ西海岸で煎茶のブームで、驚くことに煎茶カフェもできているという。そして以前からの禅ブームと重なって、「売茶翁(ばいさおう)」という禅僧に注目が集まっています。 売茶翁は現代の西欧世界に生きる禅者や、知識人の間で時ならぬ人気者... -
太秦・先斗町~面白い京都の地名の由来
古都京都には今でも珍しい地名が、市内の中心部でもそのまま使われています。京都の地名で面白いのは、実に興味深い歴史の時事が地名に反映されているところ。今回は、映画村で有名な太秦と、納涼床と京都一有名な路地である先斗町の由来を考えてみましょ... -
折り紙は、折った折り目折り目に念が入るもの
子供の頃は折り紙で、よく遊んだものです。いつも母が器用にささっと鶴や兜を折る様を横で見ながら、とても感動しました。紙があれば、いつでもどこでもできる折り紙遊び。現代ではまたその良さが見直されてきて、様々な形態の折り方が発表されています。... -
引っ越しそばは、ご近所の絆を深める共食の思想がはじまりだった
今、「引越しそば」の風習を知っている人はどれぐらいいるだろう。年越しそばと勘違いされそうですが、少し前までは新たにお付き合いがはじまる近隣の人びとに、そばを届ける風習がありました。現代では、引っ越しをした時には、タオルやお菓子などを挨拶... -
正式な贈り物につける「のし」の正体は「アワビ」だった!
日本人の贈り物のマナーとして知ってほしい。正式な贈り物には、水引とともに熨斗(のし)をつける習慣があります。こののしは、紅白の紙に「尉斗鞄(のしあわび)」という薄く伸ばして切ったアワビを包んだもの。そう聞いても「あれ?そんなものがついて... -
日本の心〜作法の伝道師 瀧澤先生の想い
日本は島国の小さな国です。小さな島国ですが、季節が四つに分けられ、四季それぞれの豊かな自然を持つ風土があります。隣国の朝鮮半島や中国から多くの人、物資、文化を受け入れて自国の文化を創ってきました。 【日本流コミュニケーションの原点】 日本... -
女の恨み、妬み、嫉み…情感を転移させて浄化する雛人形。人形の扱いを誤ると恨みで呪われるかも?
3月3日は、女の子の節句として人形を飾る風習がある「雛祭り」です。近頃は、「出したり仕舞ったりするのが面倒」だとか少子化の影響で、雛人形を飾る家庭が減ってきているそうです。 単に「季節の飾り物」という認識しか無ければ、そうなってしまうのもし... -
水引の結び目には、贈る人の魂が込められている神聖なしるしという意味がある
お祝儀を贈る際に使う袋や、贈り物を包む際には水引がつけられていることを誰もが知っていると思います。色も紅白なので、何となくそれがおめでたい時に使う「しるし」的なものなのだろうという認識ぐらいはあります。 簡易的なものでは、水引が印刷された...