2014年6月– date –
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初夏の山開きは神様に入山のお許しをもらうための神事
新緑が鮮やかになり、山々が最高潮に美しくなる頃、各地で山開きの行事が行われます。山開きというのは、山の神様に山に入ることを告げて、シーズン中の安全を祈願する神事でもあります。 【富士山の山開き】 日本一の山であり世界遺産登録もされている富... -
平安時代、江戸時代に見る衣服の衣替え
衣替えといえば、六月や十月の季節の変わり目に季節にあわせた服に入れ替える生活の行事。最近では、環境の変化もあり、いつ衣替えをすべきか?そのタイミングが難しくなっています。 【平安時代の更衣】 平安時代の宮中では、四月一日と十月一日に、現在... -
着物の美は帯結びで、さらに美しさを引き立てる
帯は和服の美しさをさらに引き立てる、和装に欠かせないものです。特によそ行きの女性の和服には、豪華な帯が欠かせません。帯は長い布を腰に巻き付けて、それに優雅な形の結び目をつくるものですが、その形は一つだけではありません。なんと、287種類の結... -
扇は涼を得るものではなく、神の魂を招くためのもの
扇は、和装の装飾品として欠かせないものです。公式の席には、扇を持参するのは日本人の常識です。 扇には、四つの機能があります。風を起こして涼をとる本来の使い方のほかに、神を招く器具や、武器としても用いられるのです。さらに儀礼の場では、扇は相... -
風呂敷のはじまりは、呪術の道具だった?
洋装があたりまえの現代人には、手持ちの物を持ち運ぶ際には服装に合わせた鞄を用います。形も大きさも用途に合わせ、何個も鞄を持っていると思います。しかし、もし風呂敷が一枚あれば、すべての鞄の用途を賄うことができるということをご存じでしょうか... -
夏の風物詩「海水浴」は本来、病を治す治療法の名称だった
夏になると、日本各地の海水浴場も若者や一家そろっての海水浴客で連日にぎわいます。海に出かけて水を浴びることは古くから「潮浴(しおあび)」「潮湯治(しおとうじ)」「しおあみ」「しおゆあみ」などの名でよく行われていました。 【温泉の湯治と同じ... -
日本人ほど名刺を撒きたがる民族は珍しい
名刺はビジネスの現場に限らず、最近ではサークル活動など場所を選ばずに、挨拶時に必要な道具の一つになっています。デザインもじつに多様で、その人自身や所属する企業や団体の特長を表すものが多い。 ビジネスの現場では、初対面の相手に対して、最初に... -
和の礼装の意味と意義。大切にしたい相手を敬う気持ち
特別大切な儀式のときに身につける服を、礼装といいます。現在では、男性は黒羽二重、染め抜き五つ紋付の長着に、羽織、袴を使ったものが第一礼装とされています。いつの時代も儀式の時には、特別な服装をする風習が、日本に限らず全世界にあります。 日本... -
夏に使う言葉「台風」「夏」の語源をさぐる
夏の風物詩といえば清涼感のある風流な言葉もありますが、あまり歓迎したくない言葉もあります。それは「台風」。字面を見ても、実際の気象現象を想像することはできません。なぜ、だいかぜという漢字をあてたのでしょうか? 【「台風」は、中国語と英語の... -
努力は必ず報われる!人の行動を表現した言葉の由来「しゃかり・一生懸命・辛抱」
人間の心のありようを表現した言葉の由来をたどっていくと、仏教に由来する言葉がたくさんあります。人が精神的な象徴に頼らざるを得ない動物であることを、思い知らされます。 【「しゃかりき」は釈迦力と書く】 立志伝中の人物が、苦労のほどを語るに「... -
雨に関係する日本語の由来 「稲妻」 「五月晴れ」 「時雨」 「梅雨」
雨といえば六月から七月半ばまで続く、雨量の多くなる「梅雨」という言葉がすぐに浮かびます。さらに夏から秋にかけては、入道雲から飛び出す「稲妻」も雨を伴う自然現象です。また旧暦で考えると、なぜその漢字があてられたのかが納得できる言葉がありま... -
食事や料理で使う言葉「ごちそうさま」「コツ」の語源
食事、料理中に無意識に使う言葉には、調べてみると意外な由来があるものです。「ごちそうさま」を漢字で書くと「ご馳走様」ですが、食事はゆっくり食べるのがいいのになぜ「走る」という文字が使われているのでしょうか? また何かを行うときの要点を意味... -
魚へんのつく漢字「鰹」「鰯」の由来
料理に欠かせない魚といえば、鰹と鰯。どちらも焼き魚や刺身や煮付けだけでなく、和食に欠かせない旨みを引き出す「だし」を採る際には不可欠な食材です。漢字に注目してみると、なぜ魚へんにこの漢字が組み合わされたのか?その由来を知ると面白い。 【堅... -
「くしゃみ」で死ぬこともある?
ヘックション!とくしゃみをすると「誰かが噂をしているのでは?」と疑うのは現代人。昔の人にとってくしゃみは、とても恐ろしい凶事でした。その理由は・・・ 【くしゃみの語源は、厄除けの呪文だった】 昔の人は、くしゃみに対して、のん気なとらえ方を...
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