神仏と信仰– category –
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通夜の準備と北枕の意味
臨終を迎えて末期の水のあと、死者の遺体を清めて通夜の準備を行ないます。現在では、このあたりの作業を葬儀社に行なってもらうことが多いので遺族が遺体を触ることはありません。 遺体は、丁寧にぬるま湯で体を洗う「湯潅(ゆかん)」を行なったのちに、... -
厄年は、一生に三度の厄介な年
順風満帆の人生を送ってきた人が、厄年に大病を患ったとか、事故に遭ったとか、不幸に見舞われたといった話をよく聞きます。昔から厄年を危険な年、用心して過ごすべき年と考える人が多いので、厄払いにと神社やお寺でお祓いをしてもらう人が後を絶たない... -
氏神様と鎮守の神々との違い
いまも昔も、人間は困ったことや追い詰められた状態になると、神に助けを求めます。とくに地縁や血縁が大事にされた時代は、一番身近にいるその土地の神様に願いを託しました。それが氏神であり、鎮守の神でした。 氏神信仰の変遷 氏神は、その地域の豪族... -
天狗伝説と山の宗教
高慢で威張っている人を『天狗』といいますが、妖怪の『天狗』もいます。『天狗』には、大天狗、小天狗がいることをご存じでしょうか? 大天狗はそ山伏に似た姿で、鼻が高く翼があります。小天狗は、鳥に似て、別名「木の葉天狗」と呼ばれます。 天狗は、... -
お盆と孟蘭盆会の行事は日本独特のもの
7月15日を中心とした祖先供養の時期をお盆といい、現在では旧暦の7月に行う地域と新暦の8月に行う地域があります。今ではすっかり8月15日頃というのが定着し、「お盆=夏休み」ということもあり、本来のお盆の意味が薄れてしまっています。このままでは、... -
狐憑き
日本の怪談の中で、最も知られているのは狐や狸にまつわる怪談です。狐狸という妖怪は、日本固有のものでなく大陸から輸入されたもの。それも1000年以上前から伝わった物とされています。 一般的によく語られるのは「狐憑き」のお話。それだけでもたくさん... -
初夏の山開きは神様に入山のお許しをもらうための神事
新緑が鮮やかになり、山々が最高潮に美しくなる頃、各地で山開きの行事が行われます。山開きというのは、山の神様に山に入ることを告げて、シーズン中の安全を祈願する神事でもあります。 富士山の山開き 日本一の山であり世界遺産登録もされている富士山... -
自然万物に神様が宿ると考えた日本人独特の宗教観と八百万の神
日本人は古代から現在に至るまで、「神様」の存在をとても広く考えていて、自然万物のあらゆるもの、現象に、すべて何かの役割を持った神様がいるという独特の宗教観を持っています。 時代の間に、様々な宗教が諸外国から輸入され、キリスト教などに代表さ...