親類縁者とは疎遠になりがちな現代の家族事情ですが、天災や災害など何が起きるかわからない今、やっぱりいちばん頼れるのは血縁関係にある親戚ではないでしょうか。
親の代から親戚づきあいの密度が濃ければ問題ありませんが、親世代が親戚づきあいに希薄な状態だと、子の世代でその隙間を埋めながら元通りの関係に築きあげなければなりません。
考えただけでも億劫になってきそうです。
これからのために、親から教えられなかった親戚づきあいのコツを知っておきましょう。
億劫がって疎遠にしない
親戚づき合いというのは、時には面倒に感じられることもありますが、血のつながりのある人間関係はやはり貴重なものです。
祖父母はもとより、おじ、おば、いとこぐらいまでは日頃もできるだけ親しく交流し、疎遠になってしまわないようにしておきましょう。
儀礼的に感じることがあっても、冠婚葬祭はいうまでもなく、年賀状などの節句ごとのやりとりも続けたほうがいいでしょう。
結婚相手の身内の悪口を言わない
結婚後、新しくできた相手側の親戚とは、実家のつき合い同様に、相手のほうを六、七分、自分のほうを四、三分ぐらいに考えるとよいようです。
夫が自分の親戚の愚痴や悪口をいった場合は、とりあわずに聞き流すほうが賢明です。
わかっていることでも、身内の悪口を言われると不思議に腹が立ちます。
夫婦間のトラブルは、こんなところから始まることが少なくないので、波風が立つ前に無視をしたほうが良いでしょう。
基本的に自分の実家や親戚の話題は、よくいえば自慢に聞こえ、へりくだりすぎるのは聞き苦しい、というようにデリケートなので、できるだけ控えましょう。
冠婚葬祭などのつき合いは、親戚同士で相談する
結婚式、葬儀などでお金を包むときは、親戚同士で相談するか、身内の年長の人に相談し、金額に大きな差がつかないように調整します。
地方によって、あるいはその家でしきたりが違うことがあるので、初めての慶事や弔事では、身内の年長者に率直に教えてもらうようにすると間違いがありません。
親戚から借金を依頼されたり、保証人を頼まれたら
いくら親しい仲でも、借金や保証人の依頼を軽々しく承諾するのは間違いのもとです。
お金を貸すなら、そのお金は戻ってこないものと覚悟を決めてから貸しましょう。
そうでなければ「余裕かなく、お役に立てず、申し訳ありません」と断ったほうが、あとあとのトラブルを防ぐことになります。
お金を用立てる場合は、返済の期限などをしっかり決め、借用書も書いてもらいます。
お金に関する保証人は、ある意味で、借金以上にこわいものです。
引き受けないほうがベターと考えてください。
依頼を断ると人間関係に亀裂が入りそう。そんな人間関係なら、きっぱりと断ったほうが無難でしょう。
そこは親戚だからといって、甘い顔をしてはいけません。できないものはできないと、きちんと断ります。