病院に入院している患者への御見舞に、昔なら病院に行く前に花を購入してから持っていったものですが、現在、花は院内持ち込み禁止にされています。
これも院内感染対策の一環でそうなったのですが、病原菌も何から、どこから感染するかわからないので、御見舞品のルールも日々変わっているようです。
また、最近は不審者対策などもあり、御見舞に対する常識が変化しているので、これまでの常識も含めつつ、御見舞のルールを整理してみましょう。
とにかく病院へ駆けつける」のは家族だけ
親しい方が入院したと聞けば、すぐにお見舞いに駆けつけたい気持ちなると思います。
しかし、ちょっと待って下さい。相手のことや親族のことを考えてみてください。
まずは病状、けがの状態や本人の気持ちなどを汲み、ご家族にお見舞いにうかがっていいかどうか、確かめることが先決です。
■意外と重宝なのはテレフォンカード
<お見舞いの品を選ぶ時のチェックポイント>
◎食べ物の制限がないかどうか
◎病院内で決まりのウエアがあるかどうか
◎病院で制限されているお見舞品
一般に図書カード、テレフォンカード(病院内は携帯電話を使えないところが多いから)、院内着の上から羽織れるものなどは重宝してもらえます。
お見舞い金を差し上げる場合は、のしのない封筒、もしくは白封筒を使い、「御見舞」「祈御全快」などと書きます。水引をつけるなら紅白の結び切りです。
■話題に気をつけて
学校や、会社など職場の仲間が集まって、大人数で病気見舞いに行くのは非常識です。
せいぜい二、三人が限度です。
特に他の患者と相部屋の場合は、迷惑行為になり、診療にも差し支えるときもあります。
病人の状態が許せば、ロビー、喫茶室などで話すようにします。
それから、病状についてあれこれ聞き出したりしてはいけません。
会社の同僚などの場合、仕事の話は本人を焦らせる場合もあるので、控えめにします。
■帰るときは同室の方にもひと声かける
本人を安心させたいという親切心は大切ですが、絶対に長居はしないこと。
かえって本人が寂しがって、あなたが帰った時に気落ちしてしまうことになります。引き止めた場合でも、せいぜい三十分以内に切り上げるのが心くばりです。
帰るときは、相部屋の方にも「おじゃましました。どうぞ、お大事に」と声をかけると、好印象になります。
■災害見舞いは「労働力」「食料品・日用品」「現金」
<火災、地震、水害、雪害などで被災したという知らせを受けたら>
①電話やメールで連絡し、何に困っているか事情を聞く
②できれば現場に駆けつけ、慰めや励ましの言葉をかけると同時に、被災現場の片づけなどを手伝う。※同時に必要な品物を調達して届けるよい
<すぐに駆けつけられない場合>
必要なものを、できるだけ早く、確実に届く方法で送るようにしましょう。
被災の様子にもよりますが、調理の手間がかからない食品、寝具、衣料品など、すぐに役立つものを。衣類などはたくさん送られてくる場合もあり、なにより現金が役に立つ、というケースもあります。
水のいらないシャンプーや基礎化粧品、下着、生理用品などは、女性ならではの心づかいです。子どもがいる人には本、文房具、おもちゃ、お菓子なども嬉しいお見舞い品です。