披露宴は地域に花嫁を紹介するための儀式

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現在は、結婚式に続けて披露宴がひらかれる場合が多く、内輪で結婚式をあげたあとに、親戚や友人を大勢招待して大がかりな宴会をひらくことがあたりまえになっています。

この披露宴の由来は、花嫁を地域社会に紹介する農村の行事が元になっています。

農村では、戦前ごろまで三日がかりの披露宴が行なわれていました。
一日目は、身近な人びとがあつまって飲食する。
そして二日目には、遠い親戚と若者仲間、三日目には宴会の手伝いの人びとを家に招待するのです。
このような結婚式は、村々の氏神様の祭りとともに、地方の人びとの大きな楽しみでもありました。

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披露宴で行われる「お色直し」の意味

現在では、披露宴の途中にお色直しを行なうことが一般的でです。

花嫁は、和装なら白無垢、洋装ならば白のウェディングドレスで披露宴に登場します。

そして途中で衣裳がえのためにいったん退出。このあと花嫁は、華やかな色の服で再登場するのです。

近頃では、花婿も花嫁とともに服を着替えることも多いという。

また、花嫁が白無垢から白のウェディングドレスをへて色物のドレスへと三度衣裳をかえるかたちもふえました。

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このお色直しは、結婚式は神様に結婚の報告をする神聖なものとする考えから行なわれたと言われています。

だから新婦は、神をまつる白い服で式を行なう。
そして人びとと宴会を楽しむときには、神事の白服を脱いで、平素の色物の服にかえたのです。

のちになって、「お色直しは、なにも色のない白い状態の花嫁が婚家の色に染まることを意味する行事である」という説明がつくられました。しかし本来は、花嫁の白い服は神をまつるものであったということを忘れてはいけません。

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