忍者とは何者なのか?忍者の仕事とは?

今や日本人よりも外国人に人気がある忍者。忍者のコスチュームを買い求める人も減ることはありません。

忍者と聞けば大抵の人がイメージするのは「忍者ハットリくん」や「赤影」に登場する主人公の姿でしょう。

黒っぽい忍者の衣装で、夜の世界に暗躍し、様々な忍術を駆使しながら主人からの命令をこなしていく・・・そんな姿がカッコイイといつの時代も人気です。

三重県の伊賀にある忍者の体験施設も、外国人が訪れるほどです。

そんなイメージだからか、忍者とは漫画や映画だけの作り話と思っている人も少なくないというが、実際に忍者は存在していました。

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忍者とは闇に生きる「裏の仕事人」である

黒装束で音もなくあらゆる場所に忍び込む。そして呪文を唱え、煙のように姿を消す。

まるで特殊能力を持った超人とも言えるが、ほとんどの物語は後世に面白おかしく作られたフィクションの部分が多い。

本当の忍者の姿は、今のアメリカのCIAのような秘密諜報員のようなもの。トム・クルーズが主演するミッション・イン・ポッシブルを地味にしたような存在かもしれません。

日本で武士が政権をとった動乱期の戦国時代にはとくに、数多くの忍者たちが働いていたと考えられています。

忍者の仕事は、現代でいうスパイのような諜報活動、闇夜にまぎれて敵を奇襲するなどのゲリラ的な戦闘、敵陣営への放火などの後方かく乱や、暗殺、略奪などがよく知られています。

ときには、ずっと敵地内に住みついて普通の生活を送りながら情報を収集したり、逆に敵にニセ情報を流したり、はたまた、自陣営の物資の調達や輸送を担当するなどの任務も行なっていたそうです。

これらも戦争においては重要な役割。場合によっては、戦場での合戦よりもこうした活動が勝敗を決することすらあるのです。

しかしながら、これらは戦場で党々と合戦を行なう武士のような華々しさはない。いわば、裏の仕事です。

そして、闇から闇へと消えゆく存在ゆえに、忍者の実像は明らかになっていない部分が多いのです。

忍者の卓越した身体能力と秘術を知る

忍者のさまざまな任務に必要とされる技術、つまり「忍術」の内容も幅広かったという。

武士のように長い刀を振り回したりすることは無いが、護身用の手裏剣や暗殺用の特殊な武器を用いる専門の武術、野山や険しい地形をすばやく走り抜く走法術、潜水しての泳法、人をあざむいたり情報を聞き出すための話術、馬術、潜人術、変装術など、じつに多くの要素が含まれました。

しかし、その内容の多くは、門外不出の「秘術」とされています。それゆえ後世の想像力を刺激し、忍者はまるで魔法のような術を使うイメ—ジが広がったのです。

そもそも、忍者が何者かといえば、「忍者の定義」も非常にあいまいです。

流派や忍者集団、仕えた武将によっては、かならずしも「忍者」とは言わないからです。

有名な賀流、甲賀流の忍者は、伊賀、甲賀地方に伝わる独自の兵法、武術を身につけた地侍ともいえます。

その他、忍者の一種で、「乱破」「透破」「突破」と呼ばれた者があります。

これはゲリラを得意とする傭兵ですが、盗賊と同一視されていました。

忍者とはこのように、さまざまな出身の人間が入りまじっています。これらも、忍者が、動乱の時代に裏の仕事に生きる存在だったためです。それゆえ忍者についての正確な記録は乏しい。

しかし、そのようにナゾに包まれているからこそ、忍者は神秘的な存在であり続けているのだともいえます。

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