自然の呼吸に合わせて旧暦で生きると心身の体内リズムが地球と同化する

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年末や、新生活のはじまる前の3月には、新しい手帳を購入したり、カレンダーを新調したりする習慣が誰しもあると思います。

毎日、何を見てもどこを見ても、「今日は何日なのか」という暦を常に意識しながら私たちは暮らしています。
暦が無ければ現代の生活は、ほぼ成り立たないくらい大切なものです。

でも、暦に従って生活している中で、生理的に違和感を感じ始める人が増えてきたようです。
暦と魂の時間感覚や季節感に誤差が生じ始めている・・・それはなぜでしょうか?

目次

新暦と旧暦の成り立ち

日常生活を送るうえで、暦は欠かすことができないもの。会社や家の壁にはカレンダーが必ずかけられ、スマートフォンにはスケジュールカレンダーが常に表示され、持ち歩く手帳にも必ずといっていいほど、暦が記載されています。

今のような機械的な時計が無い古代にあっても、日本人は太陽や星の動きを見ながら「暦」を定めて、生きていました。
しかし、古代の暦の概念と現代の暦の概念は、かなり違います。

現在、私たちは太陽の公転にもとづく新暦(太陽暦/グレゴリオ暦)を使用しています。

しかし明治時代より前の日本人は、古代中国から伝わった旧暦を用いていました。

旧暦の基本は、月の満ち欠けをひと月とする太陰暦でした。
旧暦では、新月がその月の一日で、十五日が満月に当たるようになっています。

しかし、月の満ち欠けの周期は約二十九日ですから、太陽の公転による季節の変化とはズレが生じ、農作業をするうえで不便が生じます。

そこでこのズレを埋めるために、太陽の一回帰年を二十四等分した「二十四節気」と呼ばれる季節の区分が加えられるようになりました。
さらには、「雑節」という区分も取り入れられています。

だから旧暦とは、太陰暦を基本に、太陽暦の要素も取り入れた太陽太陰暦なのです。

新暦も旧暦も状況に合わせて使い分ければいい

旧暦では、立春を新年としていたため、現在の暦とは約一か月のズレが生じています。

この旧暦は、明治五年に改暦され、翌年から世界共通の暦法である新暦が施行されました。

これにより、暦日が約一か月早められたために、従来の季節感からいえば、まだ十二月なのに正月行事をしなければならないなど、とくに年中行事に矛盾が生じました。

そこで、季節感に合わせるために、旧暦で七月十五日であったお盆の行事を、ひと月遅れの新暦の八月十五日にするなどして調整しましたが、いまなお日程などで新暦、旧暦が混然としている行事も少なくありません。

本当は、新暦が施行される時に、旧暦と新暦の差異を調整すれば、今のような混乱は起きなかったのですが、たぶんバタバタと手っ取り早く決めてしまったのでしょう。

天文学的な季節感に合わせると現在の新暦の方が、理にかなっており、正しい暦と言えます。
しかし、動植物の生理的な観点や自然の摂理に合わせると旧暦のほうが正しいと言えます。

器用な現代人ならケースバイケースで使いわければいいと思いますが、頭の片隅に置いて欲しいことがあります。
それは、古代から明治までの日本人が、旧暦にしたがってどのように暮らし、自然の呼吸に合わせて生きてきたのかということを意識して欲しいと思います。

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