8月も半ば、夏の帰省の時期がやってきます。
夫婦、特に妻にとっては気乗りしない人もいるかもしれません。
自分の実家なら気楽に行けるけど、夫の実家となると何年たっても気を使うものです。
手土産は何がいいか、自分の行動があっているのか、失礼はないか、迷うことも少なくない。
夫の実家に帰省する時の心得を知って、緊張しすぎず、楽しく過ごしたい。
その秘訣をお伝えしましょう。
夫の実家に帰省するが、いつも手土産に悩む妻へ
気の利いたものをと思うが、結局、無難そうなお菓子を選んでいませんか?
外見上は義父母が喜んでいても、本心かは疑問ではないですか?
本心から喜んで欲しいと思うなら、相手の嗜好や生活の情報を収集して、考えることが大事。
それが気をつかうこと、つまり和のマナー。
今後のために、義父母に会った際、雑談から好みを探るのもいいでしょう。
手土産にしやすいものは、食べ物、飲み物。
自分の住む地域の名産品や評判のお取り寄せ物も手だ。
ただし義父母の健康状態も気にして、食べにくいものや栄養的に問題がある食品はNGです。
小分け可能なもの、日持ちがする物も重宝します。
目安は4千~5千円。
仏壇にお供えするかは相手が決めるので、気にしなくても良い。
渡すときは「お好きな○○を見つけたので」「おいしいのでぜひに」など、心を込めて選んだと伝わる言葉を添えてと勧めること
お決まりの社交辞令にあるような、つまらないものと卑下しないこと。
渡したものが養父母にとても気に入ってもらえたら、「今度もこれにしますね」と定番にすれば今後がラクになりますよ。
親戚や近所への手土産が必要かどうかは、義母に必ず確認しましょう。
勝手な判断をしてしまうと、義父母に恥をかかせることにつながるので要注意です。
夫の実家で気をつかう事のトップは「手伝いの程度」
義父母から「いいわよ、座っていて」と言われて、真に受けて良いのか、どうするべきか迷う人が多い。
昔の作法では、3回遠慮して4回目に「ではお願い」となったものです。
だから、相手の言葉をうのみにせず、2、3回は「させてください」と伝えよう。
「デキる」より「気さく」がポイント
キッチンなどでは、その人なりのやり方があるから、「教えてください」と素直に聞くのがいい。
エプロン持参は必須。やる気を表現できます。
血は繋がっていなくても、客ではないので、お茶入れを申し出るのもいい。
ただ勝手にあちこち開けるのはよくない。
「開けます」とことわりを入れる方がいい。
自分の子どもの世話で手伝いにくい場合は、「お母さんも休んで」と声がけして気づかいたい。
帰省先に着いての挨拶
帰省先に着いてから最初の挨拶は、玄関で簡単に済ますのではなく、部屋に上がってからきちんとしたいもの。
和室なら座布団をはずして正座で、洋間ならきちっと立って改まった挨拶をしよう。
そのあと互いの近況に話が弾むと思いますが、やがて話題が尽きて会話に困った経験者も多いと思います。
話題が尽きたときは、夫の子どもの頃のことや、近所やその地域のことを聞くと義父母も話しやすい。
情報を共有したいと思うことが大切で、お互いの家族感覚も増すことに繋がります。
笑顔になれる会話がコツ。
それでも話が途絶えたら、「近所を散歩してきます」と外に出るとお互いほっとできます。
マナーは人を大事にする方法
何事も相手に興味をもち、相手を思うことで、どうするといいかが決ままります。
形ではなく心。
帰宅後、早いうちに、電話や手紙などでお礼を伝えたい。
これも心の表れだ。
帰省は、妻が夫の父母と本当の家族になっていく機会です。
一方の夫は、妻が困っていないか気づかいを。
義父母側も手伝ってほしいことなどをあらかじめ考えておき、ある程度、率直に伝えるとストレスにならない。
※2014/07/26 日経プラスワン