縁起のことわざ~運気を変える言い伝え~

縁起のことわざ~運気を変える言い伝え~

言葉は違えども人間は「縁起」というものをとても重視します。
ゲン担ぎともいいますし、毎日テレビで放送されるランキング占いに気分が左右されるなど、これから起きる「運」を良いものに転嫁したい、悪いツキを祓いたいという思いから「縁起」を気にするようになっているのでしょう。

昔からよく言われる「縁起」に関することわざをいくつか知っておくと悪い運気を祓えるかもしれません。

目次

厄年の福は払い落としても、落ちず

前厄、本厄、後厄と特定の年齢ごとに定められた厄年。自分の日ごろの暮らしぶりを反省する意味でも、厄払いに訪れる人々は昔から多くいます。
人間は生きている限り、様々な思いや悩みを心の中にため込んでいきますし、家族を養うために一心不乱に働いて疲れをため込んでしまいます。
そんな生き方にブレーキをかけて、「3年は心身を休めてゆっくり過ごしなさい」という意味で厄年が定められました。健康的に長生きするためには、理にかなった習慣だと思います。

しかし、運気が好調な時に厄払いに行くと福運も祓われてしまうのではないか?と気にして厄払いに行かない人もいます。
先人の知恵を無視して、無理をし続けると近いうちに体を壊してしまうでしょう。
だから「運気が良いときに厄払いに行っても<福運>は落ちませんよ」と諭したことわざです。

「厄年の福は払い落としても、落ちず」…厄年は悪いことばかりではなく、福がついたときは、ずっとツキが落ちないのです。

南竹藪、殿隣

家を選ぶときは南向きの家を選ぶと、日当たりも良く快適に過ごすことができると好まれます。

また近所に会社の上司が住んでいたりすると、居心地が悪いものです。自宅に帰宅してもリラックスできません。

「南竹藪、殿隣」…家の南側に竹藪があると風通しや日当たりが悪く、また隣に主人や上司の家があると、なにかにつけて気を使うので、どちらも避けたほうがよい、ということでいわれるようになりました。

家を住み替えると、おいそれとはほかの土地にまた移ることはできないものです。
そこである程度長く暮らすことになりますから、家選びは妥協せずに慎重に考えましょう。

吉凶は人によりて、日によらず

毎日の運気を気にしすぎるあまり、日々が暮らしにくくなったり、人間関係がおかしくなってしまうことがあります。
運勢は参考程度に考えて、それよりも自分が思う良い考えや行動を優先したほうが1日を気持ちよく終えることができます。

「吉凶は人によりて、日によらず」…人が成功したり、失敗したりするのは、時や日によるのではなく、その人の行いによって決まる。たとえ凶の日であっても、きちんとした行いをしていれば心配ありません。

北枕で寝かせると、病人は全快しない

北枕はお釈迦様が入滅された際に向いていた方角だから、同じ方角に頭を向けて寝ると罰があたるというのが本来のいわれです。
死んだときは、北枕に寝かせることで死者は仏となり極楽へと旅立つことができます。

仏教以前の古代中国では、北枕に死者を寝かせると生き返ることができるという伝説があります。それが古墳時代の日本に伝わり、埋葬された権力者は北枕にしていたそうです。

風水では、頭寒足熱の理にかなった「運気の上がる寝方」と真逆の意味になっています。

「北枕で寝かせると、病人は全快しない」…死者が出たとき、遺体を北向きにして枕飾りをすることから、生きている人が北枕で寝るのは縁起が悪いという意味。

畳の上の怪我

現代の住宅はマンションが増えたり、一戸建てでも和室の代わりに板張りのフローリングの部屋が主流となりました。
空調機器の進歩で日本の気候にあった畳も需要が減っているので、このことわざにピンとくる人は少ないかもしれません。

畳といえば湿度の変化が激しい日本住宅では、なくてはならないものです。だから当たり前のように安心して畳の上で生活しているので、その上で怪我をするなんてことは考えません。

それが心の油断を生みます。
畳の上でも足を滑らすこともあるし、つまずいてこけることもあります。
畳がささくれて、指に刺さるなんてこともあります。
安心できる環境にいるほど油断大敵です。

運気も良い状態だからとか、ランキングで1位だったからとかでウキウキしていると、思わぬ怪我をすることがあります。

「畳の上の怪我」…安全なはずの家の畳の上でも、怪我をすることはあるのだから、いかなる場合でも油断してはいけないという戒めの言葉。

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