道楽息子は放蕩息子ともいうように、怠け者や身持ちのよくない人間をさします。
「女道楽」や酒、賭け事にうつつを抜かすのは「道楽者」。
このように「道楽」という言葉は、好ましくないニュアンスで使われることも多い。
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道楽の語源
本来は仏教の言葉で、道を解して耽り楽しむの意味。
仏教の経典『阿育王経(あいくおうきよう)』のなかに「今すでに道楽を得」と書かれています。
その意味は、百八煩悩とも八万四千の煩悩ともいう煩悩の一切を断ちきって得た、悟りの楽しみ、というのが本来の意味なのです。
だから、凡人は有り難く拝聴すべき言葉なのですが、楽しみに負欲なのが凡人の常。
もとの意味はどこへやら、本職以外の趣味の楽しみをいうようになりました。
「着道楽」「盆栽道楽」「釣り道楽」といった類である。
また、本業でないことに没頭するから「道楽」といったのだが、近頃ではどうやら、そうとも限らないようだ。
「道楽が嵩じて、きものの店を出しました」という具合に、道楽を本職とする人もめずらしくはなくなりました。