「祭り」と「祭礼」~祭りは365日行われている~

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祭りを聞いて想像するのは、賑やかなお囃子やお神輿または賑々しく執り行われる儀式だと思います。
でも、ひな祭りとか端午の節句、七夕なども、祭りなのです。
お正月もお月見も、冬至の日にカボチャを食べるのも祭りです。
節日(季節の変わり目などに祝いを行う日)には、古来よりの様々な年中行事を執り行いますが、それらは全て祭りなのです。

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神様の数だけ祭りがあります!

毎年決まった日に行われる祭りもありますが、自由に日を決めて変則的に行われる祭りもあります。
例えば、建物を建てる時の地鎮祭や上棟式も祭りであり、お宮参り、七五三、結婚式、米寿の祝いといった個人的な祝い事も、神に感謝を捧げ守護を願う祭りです。

また先祖供養というのは仏教の法事だと思われがちですが、お盆やお葬式も本来は祭りなのです。

こう考えると日本人の生活のありとあらゆるところに祭りがあるといえます。

祭りの形が様式の違いというのは、八百万の神々それぞれの個性の違いによるものであり、まくられる神様の力の大きさが規模の大小に現れています。

神社では、年に何回、何十回と祭りが行なわれますが、中でも年に一度、あるいは数年に一度執り行なわれる大きな祭りを「祭礼」と呼びます。

荒ぶる神々を祀る祭礼とは?

祭礼に見られる特長は・・・

(1)朝廷、政府、領主などの上層階級、地域社会の長などが祭主をつとめたり、参与したりする

(2)祭りの中でも特に美しく、華やかで、楽しみが多い

(3)観客が多く集まる

祭礼では、「荒ぶる神」と呼ばれる、おそるべき力を振るう神様を祀ります。
この神様は一度機嫌を損なえば、天変地異すら起こりかねません。
だから必然的に国や地域をあげて祭りを執り行い、その「荒ぶる力」を産土の力、繁茂繁栄の力として発揮してもらうようにしました。

祭礼で祀る神様は「国津神」という国土を守護する神、土地を治める神

「国津神」として一番良く知られているのは、島根県の出雲大社に祀られている大国主命です。

10月の神無月には日本中の神々が出雲大社に神集いをして、この国をどう治めるかを話し合うという。
出雲ではこの月を神在月といい、集まってきた神々をお祀りします。

国津神のさらに上に君臨しているのが「天津神」。
伊勢神宮に祀られている天照大神(日の神)を頂点としています。

天津神の祭りは、その直系の子孫とされる天皇および皇族が行ない、国家の重大な祭りとされています。
2013年は伊勢神宮で、20年に一度の式年遷宮という国家行事が行われました。

こうしてみると、祭りは私たちの毎日の生活の中にあります。
だからこそどんな時も、神様を身近に感じながら、感謝と祈る心を持ち続けることを忘れないようにしなければなりません。

神道の心を伝える
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