カタカタと近くで物音がすると思っていたら、「貧乏ゆすり」をしている人がいたなんてことはよくあります。
「貧乏ゆすり」は落ち着きがなく、近くでやられるとこちらも気になってしまい、集中力がそがれて嫌な気分になります。
人間には誰にも癖というものがありますが、膝を小刻みに揺らす「貧乏ゆすり」は、直してほしい癖の一つです。
物乞いを連想させる貧乏ゆすり
あなたが「貧乏ゆすり」の癖があるなら、できるだけ矯正したほうがいい。
「貧乏ゆすり」という呼び方を癖として指摘されるのは、あまり気持ちの良いものではない。
昔からの迷信では、「貧乏ゆすりをすると出世できない」「貧乏ゆすりをする人は本当に貧乏になる」などと伝えられ、決して良く言われるしぐさではないからです。
この「貧乏ゆすり」という言葉が、なぜ貧乏と結びつけられたのでしょうか?
貧富の差が現在よりも激しかった昔の日本。
今ではほとんど見ることはありませんが、路上で物乞いをしてその日の糧を得る人も多かったのです。
このとき、物乞いの中には、手足の震えが止まらないという症状をかかえていた人たちがたくさんいました。
酒で身を持ち崩して、アルコール依存症の症状が出ていたのかもしれない。あるいは、栄養失調で、手足の震えが止まらなくなった可能性もあります。
そして手足が震えているのは、貧乏の証というイメージが、一般庶民の間に広まっていきました。
そのため、膝を小刻みにゆする癖のある人を見ると、物乞いが連想され、出世できないと言われるようになったようです。
でも普通に考えても貧乏ゆすりをするのは、神経質で落ちつきのないタイプの人に多いもの。
そのような性格の人物が、将来出世できるでしょうか?
この迷信はあながち、言い当てているかもしれません。
貧乏ゆすりを抑止する方法は?
「貧乏ゆすり」の原因は現代でも特定できていません。
一般的に言われているのは
「アルコールやたばこの量を減らす、もしくはやめる」
「規則的な睡眠パターンを維持する」
「週に数回は体を動かす機会をつくる」など。
ほかにも、「足を動かす体操」「熱いお風呂」「水風呂」「足をマッサージ」「クロスワードパズル」のように集中して何か物事に取り組むこともいいとされています。
また人と会っているときに「貧乏ゆすり」を止めたいときには、足を組んだり、椅子に足を絡ませたり、一度椅子から立ち上がって、そわつく気持ちを落ち着かせることも有効です。