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年の暮れの贈り物。失われた先人たちの気持ちとお歳暮の風習
夏はお中元、冬はお歳暮というのが日本人に恒例の贈り物の風習です。現代では上司やお得意先に贈り物を贈る風習も意味が変わってきたようで、本当にお世話になった限られた人しか贈らないようになってきています。 本来は年の暮れを表す言葉として「歳暮」... -
人気のおせち料理には、大切に受け継がれた匠の魂がある
忙しい現代の日本の家庭では、昔のように一家総出でおせち料理を作るというシーンもほとんど見られなくなりました。今では百貨店や料亭や高級ホテルが用意する「おせち料理」の通販が人気で、11月下旬にはほとんど予約で売り切れてしまうといいます。 核家... -
お葬式のお香典の書き方と送り方
通夜や告別式に参列する際、遺族に贈る金銭や物品などを香典といい、「香莫」とも書きます。「香」は「お香」、「糞」は「供える」という意味です。仏事では、もともと花や供物とともにお香を供える習慣がありました。そのため、通夜や告別式にもお香を持... -
戒名と位牌
人が亡くなると、お墓や仏壇の位牌に戒名を彫ります。これは宗派によって様式が異なり、そもそも戒名がなぜ必要かと問われると、昔からの風習としか伝わってきません。戒名の値段も使用する文字によって変わったり、はっきりとした相場も無いので、ほんと... -
お経とお布施の関係~不思議な日本人の風習~
一般的に「布施」とは、葬式や法事などを行った際に僧侶に差し出す心付けを指しますが、四国巡礼や秩父巡礼などで、地域の人たちが巡礼者に与える金品も「布施」といいます。お布施の由来は、もともとは仏や僧侶、さらには貧しい人に対して衣食などを与え... -
葬儀の流れとその由来
かつての通夜では、遺体を納棺せずにふとんに寝かせたまま、遺族や近親者たちがロウソクと線香の火を絶やさないようにして、遺体とともに一夜を明かすのが習わしでした。そのため通夜は、「夜伽(よとぎ)」とも呼ばれました。 では、何のためにお通夜は夜... -
北枕にまつわる葬儀のマナー、風水の縁起かつぎ
北枕で寝ると縁起が悪い!と親から言われた経験は、誰しも一度はあると思います。古くから日本では、北枕で眠ることはタブー視されています。それは仏教や葬儀に関連する風習が、根強く残っているからだといわれています。逆に風水では、北枕に眠ることは... -
お葬式のマナー~葬儀の準備、しきたり~
人は必ず死を迎えます。核家族化で先人の知恵や習慣を受け継がれなくなった世代には、お葬式に関する知識や葬儀のしきたりなどは全く知らないでしょう。身近な人が死期を迎えることは、人間がこの世に誕生してから、必ず存在し、その際には故人を労り、敬... -
手紙の作法(手紙やメールで使ってはいけない言葉がある)
日本は言霊の国であり、言葉の持つ意味に対してとりわけ敏感なため、手紙のなかでも忌み言葉を避けてきました。 手紙の禁忌言葉 日本は言霊の国であり、言葉の持つ意味に対してとりわけ敏感なため、手紙のなかでも忌み言葉を避けてきました。 ◎結婚、出産... -
手紙の作法(時候の挨拶と季節の手紙)
四季の変化に富んだ日本では、季節に対する感性が磨かれていきました。日本人は季節の移り変わりにとりわけ敏感で、手紙でも、四季折々の情景を折り込んだあいさつで始めるのが、習わしとなっています。現代はその感性も鈍っているのと、機械変換で言葉の... -
「道楽」とは仏道で得た悟りの楽しみのこと。道楽の語源
道楽息子は放蕩息子ともいうように、怠け者や身持ちのよくない人間をさします。「女道楽」や酒、賭け事にうつつを抜かすのは「道楽者」。このように「道楽」という言葉は、好ましくないニュアンスで使われることも多い。 道楽の語源 本来は仏教の言葉で、... -
手紙の作法(頭語と結語)
日本では、手紙文を書く際に、頭語(冒頭に書く言葉)と結語(結びに書く言葉)を入れるのが一般的です。例えば、「拝啓」で始めて、「敬具」で締めるのが頭語と結語の組み合わせです。 どうして「拝啓」で始めて「敬具」でしめるのか? 「拝啓」は、「拝... -
手紙の作法(表書きと裏書き)
現在のように電話やインターネット、ファクシミリがなかった時代には、手紙が唯一の伝達手段だったため、古くから手紙のやりとりが重視されてきました。とくに礼儀を重んじる日本人にとって、手紙は書式をはじめ、文体、言葉遣いなどにも、細かな心配りを... -
家を建てるときに行う日本の風習「地鎮祭」「棟上式」
日本は古くから八百万の神に対する信仰が根付いています。だから家や建物を新築する際には、その土地に宿る神々の許しを請い、末永く守ってもらえるように祈願する祈祷を行います。そんな家の建築にまつわる風習を解説します。 何の目的があって地鎮祭を行...