「とばっちり・ちゃらんぽらん・くだを巻く」ちょっと迷惑な様子を表現した日本語の語源

ちゃらんぽらん

社会生活を営んでいると他人との絡みで迷惑を被ったり、逆に迷惑を掛けることになったりすることがあります。
そんな時につい口をついて出てしまう言葉や、そんな様子を表現する言葉が日本にはあります。
普段何気なく使っている言葉でも、その由来を知るとその奥深さ、そして日本の歴史を再認識できるかもしれません。

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「とばっちり」はオシッコが飛び散る様子に由来する言葉

「同僚の犯したミスのとばっちりで僕まで怒られたよ」
「とばっちりを食ったわけだな」
と、近くにいたために巻き添えを食うことをいう言葉。

この「とばっちり」ですが、古くは、「迸る(ほとばしる)」が語源で、その意味は勢いよく飛び散ること。
「ほとばしる」のホが欠落して、「迸(とばしり)」になったもの。
ホトは陰部のことで、卜も同じ意味があります。つまり「ほとばしり」とは、陰部から勢いよくたばしるオシッコ、またはそのシブキのことをいったものです。

「とばっちり」という語は、「とばしり」の音が変化したものです。
「とばっちりを食う」と似た言葉に「そばづえを食う」があります。
「そばづえ」は側杖・傍杖で、喧嘩などの傍にいて、おもわず、その打ち合う杖に打たれること。
転じて、とばっちりを食うことの意味に使う。
いまの世でいえば、さしずめ、交通事故がとばっちり、側杖の元凶というところか。

「とばっちり」の類語は2つの場面によって変わります。
そこに居合わせたことで災難に遭うという意味では、巻き込み ・ 巻き添え ・ 側杖 ・ 流れ弾 ・ 波及 。
他人の災難に巻き込まれるという意味では、災難 ・ とんだ災難 ・ とばっちり ・ 流れ弾 ・ 跳弾 ・ 巻き添え ・ 水しぶき ・ 貰い火 ・ もらい火 ・ 類焼 ・ 不幸のお裾分け。

「ちゃらんぽらん」はチャルメラの音?

「あいつの言うことは、ちゃらんぽらんだからな」と、言葉の意味は、浮ついて、いい加減なことや、筋道のとおらない無責任な様子のこと。
またそれ以外にも、そそっかしい様子や粗雑であわてんぼうな様子がイメージできます。
よく言えば、自由奔放と言い換えることもできそうです。

「ちゃらんぽらん」は、江戸時代にできた言葉で、その起りはチャルメラだとする説があります。
屋台の中華そば屋などが吹いているが、あの音は、おかしげな何のことかわからない調子だ、わけがわからぬという意味でこの言葉ができたというのです。

楽器のチャルメラは、南蛮物渡来と同時に渡来したもので、唐人笛といった。
チャンメル、チャルメロ、チャラメラ、チャメロ、チャンメラなどさまざまに呼ばれており、これが変化して、一方では現在の屋台で吹くチャルメラになり、もう一方で日常語の「ちゃらんぽらん」になったというわけです。

「ちゃらんぽらん」の別の説としては、「ちゃらん」というのは、葬式の際に僧が打つ鐘の音から出た語とする人もいます。
人が哀しみに泣きぬれているとき、僧はすました顔でチャランポランと鐘をならしています。
そこから転じて、いい加減なふるまいという意味になり、現在の用法になったという。

酔っぱらうと、なぜ「くだを巻く」なのか?何を巻くのか?

酔っぱらって、「くどくど」「くだくだ」いうことを、「くだを巻く」という。

もとは織物用の原糸を、管芯に巻きつける「管巻き」からきています。
管巻きの作業は、糸を巻きつける単調な繰り返しです。
そこから、飲み過ぎて同じことを何度も蒸し返したり、わけのわからないことをいう状態を「くだを巻く」というようになった。

また、糸車がブーブーという音を出すことも、酔っぱらいのうるさいところに見立てたようである酔っぱらった勢いで女性をくどく趣味の人がいるが、この「くどく」も、くどくどと繰り返して迫る意で、語源は「くどくど」と同じとする説もあります。

くどくどと、くどいてみたものの、肘鉄(ひじてつ)を食って、あげくは泥酔、とらになる人もいます。

手に負えないほどに酔い潰れた酔っぱらいを「とら」というのは、しゃれです。
中国では、酒の異名を竹葉という、日本では、それを「ささ」といった。
竹林に吠える虎の絵があるように、竹に虎はつきものということから、酔っぱらいを「とら」、暴れ方がひどいと「大とら」という。

以上、「とばっちり・ちゃらんぽらん・くだを巻く」ちょっと迷惑な様子を表現した日本語の語源でした。

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