日本の社会人のためのSNSの作法

TwitterやブログやFacebookなど、SNSと呼ばれるインターネットを使ったコミュニケーションを楽しんでいる人は多くなる一方です。

学生や親しい間柄、同じ趣味人間で交流する際はそんなに気にせず投稿していた内容も、社会人になり、大人としての常識やマナーが求められるようになると、迂闊に気軽な投稿をすると仕事にも悪影響を及ぼす可能性があります。

特に会社に務める人が、SNSを使う場合の基本的なルールと心構えを知っておくことは、とても大切です。

和のコミュニケーション
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SNSの投稿で勤め先の中傷を発見した時は、ネット上ですぐに反論せず報告する

仕事にからむ情報をTwitterやFacebookなどのSNSに書き込んだことがきっかけで、トラブルになってしまうことって割りとよくあります。

最近では、市の職員が企業の固定資産税の申告書が含まれる画像をTwitterに投稿した事例や、ホテルのアルバイト従業員が利用客の有名人の情報を、Twitterで発信して問題になった事例があり、市もホテルも謝罪したことが話題になりました。

アルバイト従業員は匿名でTwitterに投稿したのですが、結局は他のユーザーから名前を特定され、アルバイト従業員の個人情報や写真がネット上に流出するという後味の良くない事件となりました。

日本の社会人がこうした問題を起こせば、場合によっては懲戒処分や退職となるリスクもあるだけに、SNSへの投稿は、より注意が必要です。

SNSの投稿はどんな点に注意したら良いのか?

基本的な注意点はを3点。

(1)発信者自身の個人情報を特定されることがあるので、匿名でも面白半分の投稿は控える

(2)写真を投稿する時は、背景に注意し、場所の特定につながらないようにする

(3)消せなくなることがあるので、投稿は一生残ると考えた方が良い

さらに社会人には職務上の機密への配慮がさらに重く加わります。

「業務については、具体的な内容に触れない方がいい」

社内で日常的に話している新製品やキャンペーンの内容は、とても重要な機密情報にあたることを意識していますか?

社内で同僚同士でいると、その感覚が麻痺して気軽に投稿してしまう恐れもあります。

個人のSNS利用は止めようがありませんが、業務内容については、具体的に書かないよう繰り返し注意喚起しておく必要があります。

昔の戦国時代では、敵の中に紛れ込んで、敵同士の雑談から重要な情報を拾っていたという話もあるので、時代が違えば自分が殺されてしまうことになるのです。

自社や取引先について具体的に表現することは避ける

どうしても仕事に関することを書きたい場合は、話題を一般化するなどの工夫が大切になります。

また、勤務先企業の待遇や上司・同僚についての愚痴を書きたくなることもあるかもしれませんが、誰もが見られるSNSで、社内の愚痴を発信するリスクは非常に大きく、そもそもそんな社会人は信頼されません。

日本コカ・コーラの行動指針と復興庁の規定

◎日本コカ・コーラの行動指針

(1)就業規則や個人情報保護などの法令に従う

(2)ブランド価値を守る番人としての役割を意識する

(3)会社についての中傷的な投稿には、自分の判断で反論せず担当者に報告する

(4)仕事に関する記載は、業務とプライベートの境界があいまいになりやすいので特に気をつける

◎復興庁の規定

勤務中の公務外の発信は、許されない。

これは公務員だけではなく、企業人一般に当てはまります。

会社の批判や常識を逸脱したような内容でなくても、就業時間中の私的な発信は、職務専念義務に違反する可能性があるからです。

会社から貸与されている携帯電話やパソコンで私的な投稿をしたり、会社内で写真を無断で撮影して投稿したりすることも避けるべきです。

面と向かって言えないことや、現実の社会でしてはいけないことは、ソーシャルメディアでもしてはいけないのです。

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