気持ちよく仕事をするための言葉の選び方と話し方のマナー

日頃仕事をしていく中で、取引先に謝罪をしなければならないことは、どんなに注意をしていても起こってしまうものです。

会社やお店を揺るがすような大きな事件ではなく、接客時の些細なミスでも、言葉遣いひとつでかなり印象が変わってしまいます。

現代はお客様の小さな不満が、SNSなどを通じて拡散されて、大きな事件に発展してしまうこともままあります。

こちらに落ち度があると認めているなら、お客様の気分を害さないような言葉で謝罪する必要があります。では、どんな言葉を使えばよいのでしょうか?

気持ちよく仕事をするもしないも、言葉の選び方次第といわれます。

特に相手が取引先など外部の人の場合、社内の相手以上に気を遣わねばならない。なるべく相手の気分を害さず、和やかに仕事を進めるコツをまとめてみましょう。

目次

謝罪の言葉はどれが一番良いのか

お客様や取引先へ謝罪する言葉で丁寧なのは「申し訳ありません」ですが、取引先がイライラしている状況などでは「すみません!」の方が良い場合があります。

急いで対応した方がいい状況のときは、『すみません』の方がいい。

言葉が与える印象は、意味だけでなく「語感」も影響します。

「すみません」のSはスピード感のある音で、「申し訳ありません」のMは立ち止まった印象を与える音だからです。

◎言葉の母音と子音に注目する

「失礼しました」にも注意が必要です。

「シ」と「ツ」は威嚇を示す音で、潜在意識にある威嚇が相手に伝わってしまいます。

謝罪の気持ちで心から申し訳なく思っている場合、「失礼しました」は自然と少なくなるものです。

しかし、謝罪をする時に若い人はよくこの言葉を使います。それは「理不尽なことで叱られている」という気持ちがあらわれているからです。

真剣に謝罪の気持ちを伝えたいときは「申し訳ありません」と言った方が良いのです。

母音と子音も、言葉の印象を左右します。

たとえば「ご一緒できてうれしいです」と「ご一緒できて光栄です」。どちらも意味は同じだが、前者は軟らかい印象を与え、後者はりりしい印象を与えます。

「うれしい」は母音が強く響く「訓読みの言葉」で情の回路を刺激し、「光栄」は子音が響く音読みの言葉で合理性の回路を刺激します。

軟らかさを出す時、ビジネスらしさを出す時で音読み・訓読み言葉を変えるといいと思います。

◎軟らかい表現は、相手にお願いをする際にも重要

「○○してください」と言い切るのはよくありません。

お願いをする際のコツは、「恐れ入りますが」「勝手ではございますが」などのクッション言葉と、「○○していただけますか」を組み合わせること。あくまで判断は相手にゆだねる形で伝えるのが大切です。

断る時も言い切りをしてはいけません。相手の感情を逆なでしないよう、NOと言わない工夫が大事です。

謝罪・理由・代案・了承・感謝をセットにした「5段階」で伝えよう。

<断る時の5段階>

◎謝罪

「せっかくお電話いただいたのに、申し訳ありません」

◎理由

「これこれこういう理由で○○になってしまいました」

◎代案

「よろしければ○○させていただきますが」

◎了承

「いかがでしょうか」

◎感謝

「ありがとうございます」

より自然なテクニックもあります。

会社を訪問する際などは、誰とでも成り立つテーマで雑談をすれば場が和むもです。

会話のテーマとして「きどにたちかけし衣食住」を覚えておくといい。

<仕事先で空気が和らぐ話題>

◎季節

「今日も暑いですね」

◎道楽

「休みの日は何をされてますか」

◎日常

「この間の豪雨はすごかったですね」

◎旅

「昨日まで沖縄に行ってたんです」

◎知人

「友だちが起業したんですよ」

◎家族

「娘の運動会に参加して今日は筋肉痛です」

◎健康

「最近は疲れ目防止にサプリを飲んでます」

◎出身地

「ご出身どちらですか」

◎衣類

「そのジャケット素敵ですね」

◎食事

「昨日、人気のかき氷屋に行ったんですよ」

◎住居

「どちらにお住いですか」

雑談がつい弾み過ぎ、取引先の異性から食事に誘われたが断りたい時は、「せっかくのお誘いなのですが、他の者も同行するルールになっておりまして」と伝えれば角が立たない。

メールのコツは文面を軟らかくする

社外の相手にメールを送る際のコツがあります。

それは文面の中に「相手に対する興味を入れるといい」のです。

たとえば「ホームページが変わったんですね」「先日、○○の雑誌で見ましたよ」など、相手や相手の所属する会社の新しい情報に触れるようにします。

受信した人は、社交辞令であってもうれしいものです。メールの最後に追伸で書くといいと思います。

ただし、相手のプライベートな話題だけがつづられているブログの内容に触れるのは、避けた方が無難です。公私をはっきり分けたい人もいる、という意識は持っておこう。

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