ご飯は盛るものか、それともよそうもの?ご飯の作法とは

ご飯の装い方

ご飯を炊飯器などからお茶碗に入れる時のことを、「盛る」と言うのか、「よそう」と言うのか、どちらが正しいのでしょうか?
大盛り中盛りという言葉があるので、やっぱり「盛る」が正しいのか?

目次

ご飯を「よそう」の粋な語源とは?.

昔から日本の家庭に見られる場面で「お母さん、ご飯よそって」と子供も何気なく使っている言葉だが、「よそう」は漢字だと「装う」と書きます。

飲食物をすくって器に盛ることを「装う」とする表現は、実は古くから使われていました。

『平家物語』に「田舎合子の極めて大にくぼかりけるに、飯うづだかく装ひ、御菜三種にして、平茸の汁で参らせたり」とある。

「装う」は、したくをする、取り揃えて準備をする意味で、つくろう、飾る、また風情を添えるわけです。
懐石料理の作法でも、炊きあがったご飯を三角の棒状にとり出して、碗の中に真一文字に「装う」。
ご飯を盛るというかんたんな行為にも昔の人は「装う」心をこめたのです。

ご飯をよそうことを「ご飯を盛る」ともいうが、「盛る」は、一杯にしてさらに積みあげる意味。
一汁一菜、少量のご飯を、いかに「装う」かを神髄にする日本食ではあるが、戦国の世ともなると、腹がへっては戦さはできぬ。
そしてご飯を「盛る」ようになったのです。

恥をかかないためのご飯のよそい方の作法

ふっくらと炊きあがったご飯は、米粒もツヤツヤとしていてとても美味しそうです。
でもよそい方を間違えると、ご飯の味も台無しになってしまいます。
そこできちんとよそい方の作法を知って、美味しくいただくための方法を身につけましょう。

ご飯が炊けて蒸らし終わったら、最初にご飯をほぐします。
しゃもじでご飯を十字にさっと切ります。この時、必ずしゃもじは垂直に入れます。
ご飯粒をつぶさないように、釜底からやわらかくまんべなく空気を入れるようにほぐして、ここで余分な蒸気を飛ばします。

ほぐし終わったら、しゃもじでご飯全体を真ん中にできるだけ寄せておきます。

お茶碗によそうときは、ご飯粒をつぶさないようにしゃもじを立ててサッとお釜からすくいます。
しゃもじのへらを底にして、そのままの状態で、ご飯を滑らせてお茶碗にいれます。
※事前にしゃもじを水に浸しておくと、ご飯が滑りやすくなります。

だいたい2回ぐらいに分けてよそいます。ふわっと真ん中が盛り上がるようにすると見た目にも美味しくなります。

<ご飯をよそうときのタブー>

ご飯のよそい方に絶対にやってはいけないことがあります。
①ごはんを茶碗にこすりつけるようにする
②山盛りにする
③1回でもよそう

これは仏壇などにお供えするときのよそい方です。
1回でよそうのは、不幸は度々来ないようにとの意味があります。

以上、ご飯は盛るものか、それともよそうもの?ご飯の作法とはでした。

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