人気のおせち料理には、大切に受け継がれた匠の魂がある

忙しい現代の日本の家庭では、昔のように一家総出でおせち料理を作るというシーンもほとんど見られなくなりました。
今では百貨店や料亭や高級ホテルが用意する「おせち料理」の通販が人気で、11月下旬にはほとんど予約で売り切れてしまうといいます。

核家族化で伝統的なおせち料理が子々孫々と継承されなくなり、なんのためのおせち料理なのか?なぜこの具材なのか?という本来の意味や、作り方を知らない人が増えています。

おせち料理の由来

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正月料理の定番「おせち料理」の由来

起源は弥生時代といわれる「おせち料理」ですが、今のようにお正月だけに用意するのでは無く、季節の節句ごとに用意して食されていました。

作物の収穫を季節ごとに神様に感謝して「節句料理」をお供えして、生活の節目をつけていたのです。
「節句料理」とは、大漁や豊作を願い、自然の恵みに感謝して食べた料理のこと。

これが「おせち料理」の始まりです。

時代が進むと、宮中では元旦や五節句の宮中行事の際に「節会(せちえ)」と言われる宴が催されるようになります。

この節会で神様に供えたり、振舞われた料理を「御節供(おせちく)」といい、その後、略されて「おせち」と言われるようになりました。

「おせち料理」が庶民のお正月料理として定番化したのは、江戸時代からです。
人々は一年の節目で、一番大切な日であるお正月に食べる料理として、日常とは違う料理を作るようになりました。

料理や素材が、それぞれに意味を持つお正月料理

おせち料理といえば、重箱いっぱいに盛りつけられた料理の数々がイメージされます。
この重箱のどの段に何の料理を詰めるのか?それぞれに伝承されてきた意味があります。

【一の重】

おとそを祝うための祝肴(数の子、田作り、黒豆、たたきごぼう)や口取り(かもぼこ、伊達巻、栗きんとんなど)を詰めます。

◎祝肴とは・・・

・数の子
数の子はニシンの卵のこと。
魚のニシンは、卵が多く子宝や子孫繁栄を願う縁起物として食べられます。

・田作り
昔は田植えの肥料に、乾燥した鰯が使われていたことと、田を作るという意味に由来。また、いわしの肥料を使った田んぼが豊作になるので、別名ごまめ(五万米)とも呼ばれています。
豊作を祈願する食べ物です。

・黒豆
道教で魔除けの色として使われているのが黒色。
黒豆は、この一年まめ(まじめ)に働きまめ(健康)に暮らせるようにと邪気を払い、無病息災を願った食べ物です。

・たたきごぼう
ごぼうは、地中深く根を張るので家がその土地にしっかりと根を張って安泰に暮らせるようにという意味で食します。
また、その色や形が、豊作の象徴である黒い瑞鶏に似ていることからも由来しています。
たたきごぼうは、別名開きごぼうともいわれ、運が開くという意味も持っています。

◎口取りとは・・・

・紅白かまぼこ
切ったかまぼこの半円状の形が、初日の出の形に似ています。赤色は魔除けを、白色は清浄・神聖を表します。

・伊達巻
「伊達」という言葉には諸説ありますが、伊達巻の形が巻物に似ていることから文化の発展または、学問や習い事の成就を願って食べます。

・栗きんとん
きんとんは漢字で金団と書きます。
その字の通り金の団子つまり金銀財宝を意味し、金運を呼ぶ縁起物です。

【二の重】

一の重に詰めきれなかった料理や、口代わりの酢の物、焼き物を詰めます。

◎酢の物料理

・紅白なます
紅白の色は水引を表しており、平安と平和を願う縁起物。

・ちょろぎ
ちょろぎは「長老木」「長老喜」「千代老木」「長呂貴」といったおめでたい漢字が当てられ、長寿を願う縁起物。

・酢蓮
レンコンは、仏教では蓮の花が咲く尊い植物。
そして、たくさんの穴があることから、将来の見通しがいいという縁起を担いでいます。

・菊花かぶ
かぶを菊の花に飾り切りして、紅白の酢の物にしたのが、菊花かぶ。長寿を願う縁起物です。

◎焼き物料理

・海老
腰が曲がるまで長生きしますように。と長寿を祈ります。

・ぶり
ぶりが成長と共に名前が変わる出世魚なので、出世を願って食べられます。

・鯛
「めでたい」の語呂合わせから。

【三の重】

主に季節の野菜を使った煮物を詰めます。

・昆布巻き
こんぶは養老昆布=よろこぶで不老長寿とお祝いの縁起物。
「子生(こぶ)」の字をあてて、子孫繁栄を願うものでもあります。

・煮しめ
根菜を中心とした野菜などを一緒に煮た煮しめには、家族が仲良くいっしょにという意味を込めます。

おせち料理の準備はいつ頃からすればいいの?

料亭のおせち料理が、今では通販を利用すると自宅で召し上がれるようになりました。
忙しいあなたに代わって、料亭の匠がおせち料理を準備してくれます。
年末年始は、慌てること無くゆったりと日本の風情を楽しみながら過ごすほうがいいですね。

通販であれば12月に入ると売り切れ続出になるので、早めの11月から予約を入れておく方が無難です。
評判の高いおせち料理ほど、すぐ売り切れになるので、お早めに。

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