相手宅への訪問時、「おじゃまします」からの常識と作法

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相手の自宅に訪問した際の作法として「こちらへどうぞ」と案内されたら、相手の少し斜め後ろをついていきます。
部屋の入口まで案内され、相手がいったん奥へさがった場合は、洋室ならドアの近くに立って、和室なら入口近く(それぞれ下座)に座布団を使わずに座って、静かに待ちます。
部屋に通されたら下座で待ち、勝手に室内を見て歩いてはいけません。
これから部屋に通された時からはじまる訪問時の常識と、作法について学んでいきましょう。

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畳の縁を踏んではいけない

上座をすすめられたら、「いいえ、そんなお高い席は」などと固辞せず、すんなりその席に座るほうがスマートです。
和室を歩くときは、畳の縁を踏まないようにしてください。
昔から、畳の縁を踏むのは相手の頭を踏むのと同じくらい失礼とされています。

テーブルの上に置いてはいけないもの

持参したバッグは普通、左脇に置きます。
利き腕の右手の側はなにかと動かすことが多く、ひっかけやすいためですが、部屋の入口に近いほう(下座)に置くのがマナーという考え方もあるので、これも臨機応変に考えてください。
気をつけて欲しいことはバッグや手土産など自分の物を、テーブルの上に置くのは禁物です。

挨拶のとき、座布団ははずす、椅子からは立つ

玄関先では、「おじゃまいたします」程度の挨拶にとどめ、正式な挨拶は部屋に通されて落ち着いてからにします。
挨拶は、畳の部屋の場合は座布団をはずして。
椅子の場合は立ち上がり、下座側に立って、丁寧におじぎします。
指先を揃え、背筋をまっすぐにすると美しく上品なおじぎになります。

ばか丁寧すぎるおじぎは、かえって品性や知性を落とします。
頭を下げたまま挨拶するのではなく、頭をあげて、相手の顔をちゃんと見て挨拶するほうが、よほど礼にかなっています。

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エアコンが利きすぎている場合は、遠慮なくどうして欲しいかを言っても良い

招き入れられた部屋が涼しすぎたり、反対に暖かすぎるなど、エアコンが利きすぎていることがあります。

でも、それを言い出していいのか、失礼になるのか、判断に迷うでしょう。
結論からいえば、正直に申し出てかまいません。
黙って我慢しているよりも、心地よい室温で、気持ちよく時間を過ごせるほうが、お互いにとって、よりよい時間になるからです。

ただし、何人かでおじゃました場合は、人により体感温度が違うことも考え、まず、それとなく「ちょっと涼しくないですか?」などと口に出してみます。
その結果、ほかの人も涼しい(暖かすぎ)と感じていたなら、訪問先の人にそれを告げます。
でも、ほかの人にとって快適な温度だとわかった場合は、着ているものを調整するなど、自分なりに工夫するのが思いやりのある対応です。
また、ほんの少し座る場所を変えるだけで、体感温度が大きく変わる場合もあります。

訪問先から勧められた事に対して「なんでも結構です」はやめましょう

最近は、「コーヒーと紅茶、日本茶、何がよろしいですか?」とお客様の好みを聞いてから、飲み物を出すお宅も増えてきました。
こんなとき、「なんでも結構です」というのでは、相手の気づかいに対する答えになっていません。

「では、コーヒーをいただきます」というように、はっきり自分の好みをいうほうがマナーにもかなっていますし、聡明な印象を与えるでしょう。
ただし「コーヒーで結構です」という応えは、気に入ったものはないけれど、コーヒーで我慢する、というようなニュアンスになるので気をつけましょう。

出されてものに対して、黙ったまま手をつけないのがいちばん失礼

飲み物を出されたら、遠慮せずに「いただきます」と、すぐに手を伸ばすようにします。
熱いものは熱いうちに、冷たいものは冷たいうちに、つまり、もっともおいしいタイミングでいただくほうが和の作法にかなっているからです。

お菓子やケーキが添えられていたら、それもいただきます。
手をつけたお菓子やケーキは食べ残さず、最後まできれいに食べきること。

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苦手な場合は、「甘いものは苦手なので」とお断りしてもいいのです。
黙ったままで、手をつけないのは、いちばん失礼です。
親しい方なら、「ダイエット中なので」といっても失礼にはなりません。
席につくとすぐにお茶が運ばれ、訪問相手がまだ姿を現さない場合は、「お茶を飲んでお待ちください」という意味になります。
ですから、先にお茶を飲んでかまいません。

失礼にならないトイレの借り方

生理現象ばかりはコントロールすることは難しいのですが、とくに初めての訪問先でトイレを借りることはできるだけ控えたいものです。
できるだけ最寄りの駅やコンビニなどでトイレをすませるなど、訪問先で借りずにすむようにしていきましょう。

しかし、無理に我慢する必要もありません。
そればかり気になって、肝心の話に身が入らないのではかえって失礼になります。
相手に悟られてしまうのも恥ずかしいものですし。

そんな場合は、話が一区切りついたタイミングをとらえ、「ちょっと手を洗わせていただきたいのですが……」「化粧室を使わせていただきたいのですが……」などと声をかけると良いです。

また、帰り際にトイレを借りるのは、いかにもいままで我慢していました、という印象になるので避けたほうがいいという意見もあります。
「お化粧室はよろしいですか」と相手が声をかけてくれたとき以外は、よほど切羽詰まった状態でなければ、やめたほうがいいかもしれません。
洗った手は、中で拭いてから出ること。
ついやってしまいがちですが、手を拭きながら出てくるのはもっとも下品で嫌われる行為です。
洗面台の水ハネは拭き清め、スリッパは爪先を中に向けて、きれいに揃えて出てくること。
部屋に戻ったときは、「失礼いたしました」と声をかけます。

携帯電話が鳴ったら、出てもいい?

よほど親しい間柄ならともかく、一般的には訪問先に入る前に、携帯電話はマナーモードに切り替えておくようにします。

うっかり切り替えるのを忘れ、呼び出し音が鳴ってしまった場合は、「失礼します」と断ってから部屋の外に出て、「後でかけ直します」と伝えて、すぐに切るようにしてください。
かなり急な用件の場合でも、せいぜい二〜三分程度の会話ですませ、訪問先を出てからかけ直すようにします。
携帯電話で話している間、相手がどういう思いで待っているのかを意識しておくといいです。

以上、相手宅への訪問時、「おじゃまします」からの常識と作法でした。

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