末成り、縁台将棋、おあいそ、おみおつけなど懐かしい日本語の意味と語源を学ぶ

普段何気なく使っている言葉でも、振り返ってみると「この言葉はどういう意味なのだろう」と考えてしまうことが時々あると思います。

先輩上司と飲みに行った時、そろそろ終わりかなという時に先輩が店員に「おあいそ、お願いします」と言いました。「おあいそ」ってなんだろう? 愛想? 笑顔?

末成り、縁台将棋、おあいそ、おみおつけなど懐かしい日本語の意味と語源を学ぶ

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末生り・末成り(うらなり)

顔色が青白く、なんだかひょろひょろとしていてどうも勢いが感じられない、いかにも弱々しく元気がない、そんな人のことを「末生り」といいます。

さらに一言加えて「末生りの瓢箪」ということもあります。

夏日激石『坊っちゃん」には、青くふくれた英語教師を「うらなりの唐茄子」と表現する場面があります。

「うらなり」の「うら」は「裏」ではなく「末」と書きます。

ウリなどのつる性の植物を想像してください。つるの末のほうになった実は、たいがいもう時季遅れで、肌に色つやがなく、味もよくありません。しかし、つるや、茎の近くにできた実は、養分もいきわたり、りっぱに実ります。そんな実は「本生り・本成り」と呼ばれます。

意味▼顔色が青白く、弱々しくて元気がないようす。また、そのような人。

縁台将棋(えんだいしょうぎ)

2017年は史上最年少で将棋のプロ棋士になった中学2年生、藤井聡太四段の話題や、羽生竜王が永世七冠になった話題なので将棋界が盛り上がりました。

将棋といえば、昔は夏の夕方、軒先に出した縁台に腰かけて、涼みがてらに将棋を一局…。そんな光景も、近ごろはとんと見かけなくなりました。

「縁台」は木や竹でつくった細長い腰かけ台で、上面はすのこ状になったものが多く、庭や露地に置いて、休憩や夕涼み、月見などに用いました。

縁台は家族の団らんや近所づきあいの上で、たいせつな役割を果たしてきた小道具といえます。

ちなみに「縁台」は関東地方の呼び名で、関西では「床凡(しょうぎ)」と呼ばれます。

意味▼(夕涼みを兼ねて)縁台でする将棋。転じて、下手な将棋のたとえ。

御愛想(おあいそ)

なじみの店で一杯ひっかけて、さあそろそろ、と席を立つ。「おかみさん、おあいそ」「はあい、毎度!」というやり取りをよく見ます。

この「御愛想」は、実は客から言う言葉ではなく、もともと店の側が「お愛想がなくて申し訳ありません」などと断りを言いながら、お客に勘定書を示していた言葉だったのです。

客が「おあいそして」と言うと、「こんな店には愛想が尽きたから清算してくれ」という意味になってしまいます。

それにもかかわらず、なぜこの言葉が客側から使われるようになったのか? そこには使われだした頃の時代背景もあるのでしょうが、はっきりとしたことはわかりません。

「お勘定」の意味で「お愛想」が使われ始めたのは、庶民の暮らしや流行などの情報を掲載した明治時代の雑誌『風俗画報』95号の中で、京都の流行として「勘定をあいそといふなど尤も面白く存じ候ふ」と紹介され、全国に広まったためと考えられています。

意味▼飲食店で、料金の勘定をすること。または、勘定書。

花魁(おいらん)

「助六」の揚巻(あげまき)、「籠釣瓶(かごつるべ)」の八橋、「廓文章(くるわぶんしょう)」の夕霧と、今も歌舞伎に登場する花魁。

花魁とは、江戸や吉原で、妹分の女郎が姉女郎を「おいらの姐さん」と言ったことから、上級の女郎を総じて「花魁」と言うようになったそうです。

美しく着飾った花魁が、禿(かむろ)たちを連れて、三枚歯の塗下駄で内八文字を踏みながら、ゆっくり進む「花魁道中」は、咲き誇る者にふさわしい華やかさです。

そして、上方で最高位の遊女は「太夫」と呼ばれます。

意味▼位の高い遊女。

御御御付け(おみおつけ)

お味噌汁のことを年配の方が言うのをよく聞きますが、漢字で書くと「御」がたくさん並びます。

「おみおつけ」は、もとは物事を直接名指すのを控えて、婉曲に表現する「女房ことば」で「おみそおつけ」の略です。

「おみそ」「おつけ」ともに「本膳に付け添える」の意で、吸い物や味噌汁を指します。

谷崎潤一郎の『母を恋うる記』で、主人公は「味噌汁」、おばあさんは「おみおつけ」と言っている場面があります。二つめの「御」は「味噌」にあたる音なのであて字です。

意味▼お味噌汁。

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