「圧巻」の巻は試験の答案用紙のことだった

壮大な風景を目にした時に「この大パノラマは圧巻だ」というように、自分の想像を超えた景色や場面に遭遇した時に「圧巻」という言葉を使います。
英語で言えば「ファンタスティックッ!」というような感じでしょうか。
字面だけを見ると、巻物のようなイメージを連想しますが、それにしても「圧」という文字が気になります。
「あっかん」と聞くと、どちらかというと広がっていくようなイメージなのに、なぜここに「圧」という文字を使っているのでしょうか?

wa0009

「圧巻」はもとは中国故事から生まれた言葉です。
古代の中国では、官吏登用試験(科挙)の発表のとき、すべての答案(巻)の中、最優秀の答案を一番上に載せる習慣がありました。

つまり、最優秀の答案が他を圧するという形になるように置いたのです。

そこから書物の中の最もすぐれた部分、他を圧倒するほどすぐれた詩文を「圧巻」というようになりました。
さらに書物に限らず全ての物事において、人を感動させるすぐれた場面や対象にも「圧巻」を使うようになったのです。

「圧巻」と同じような場面で発せられる言葉に「破天荒」というものがあります。

「破天荒」という言葉には、こんな由来があります。
昔の中国の官吏登用試験は、とても難関なものでした。
荊周(けいしゅう)という地方からは、一人の合格者も出なかったので天荒といわれたこともあり、それが後にはじめて合格者を出したために「破天荒(不作を破った)」と話題になりました。

そのエピソードから、それまで誰もなし得なかったことを成し遂げた意味で「破天荒」は「圧巻」とも通じる意味で使われているのです。

また「破天荒」の「天荒」とは、まだ開かれていない荒れ果てた土地、または未開の混沌とした状態をいい、「破天荒」はそういう土地や状態を切り開くことをいいます。

スポンサーリンク

シェアする

スポンサーリンク